外道のストーリーに王道の面白さ。「ゴールデンフィーバー」さんの逆転のアンチヒロイック・本格シミュレーションRPG『WE ARE BANDITS!! ウィーアーバンディッツ ~恥辱に手折られし戦場の花~』をレビューします。
マウスについてなど体験版の注意点
マウス操作でゲームが落ちるようです。製品版では直るみたいですが、現体験版バージョン(0.90)ではマウス操作をオフにしましょう。
体験版のセーブデータは製品版に引き継げないようです。
バージョンアップについて(購入者向け)
回想データなどを保護するために、バージョンアップ方法の指定があります。
【バージョンアップする際の注意点】
製品版Ver○○.txt内でも案内しておりますが、
上書きするのは data.dtsのみ です。
特に environment.evsの上書きはNG です。
回想情報などが上書きされ、閲覧したはずのシーンが見れなくなってしまいます。
その他にも ゴールデンフィーバー WE ARE BANDITS!! サポート記事 では現在確認されているバグやバランス修正箇所などが随時更新されているので、ブックマークなどをしておきましょう。
悪が正義と戦うストーリー
悪役が主役のSRPG。普段は序盤でゲームに慣れさせるためにいるような山賊にスポットライトがあたります。
ゲームが始まるとお馴染みの地図を使った情勢説明。ユニットを使う演出が良いですね。1章ごとに挿入されます。
序章は警備の薄い館を襲撃するマップ。基本的なチュートリアルも兼ねています。
館で偶然にも聖紋「勝者の威光」を手に入れるおかしら(主人公)。その聖紋は「心が折れた者を強制的に支配し洗脳できる」という恐ろしい(素晴らしい)力を持つマジックアイテム。
この聖紋を手放すわけにはいかないと、なんとかして亡命を謀ります。
最初はむさ苦しい山賊しか仲間に居ません。途中で合流する別行動中の仲間も全員男です。だからこそ敵のかわいい女を仲間にする(無理やり)のが楽しくなるってものですね。
もちろん山賊仲間の男たちにもきちんと立ち絵や表情差分があります。なんだかんだいっても大切な仲間ですからね。みんな個性的でなかなか愛着が湧いてきます。
敵は聖紋を取り戻すべく兵を送る正義味方の公子ルージャ。公子側は民に好かれていて、まさに主人公側という感じ。女の子もいっぱいいて、良い対比になっています。
ゲーム公式ページはかなり情報が充実しています。私はネタバレがイヤなので見ていないですが、体験版以降のキャラやクラスなども紹介されています。
簡潔にシステム・バランス
ここからは下ふたつの見出し「じっくりシステム解説」と「幅広い難易度」は、少し熱くなり、シミュレーションRPG。特にファイアーエムブレムシリーズの専門用語や作品名が結構出てきて、少し長くなってしまっています。
簡単にシステムをレビューすると、「あると嬉しいシステムはだいたい入っている。独自システム多く、山賊らしさもよく出ている。チュートリアルがすごく丁寧。」
バランスは、「4段階の難易度で初心者も安心。よっつの内半分は仲間が死ぬとロスト(永久離脱)する設定。最高難易度はかなりのやりごたえ。反対に最低難易度はサクサク」
こまけぇこたぁいいんだよ!って方は「無理やり&洗脳・催眠なエロシーン」まで流し見で良いですよ。
じっくりシステム解説
まず、箇条書きでシステムの特徴を書いていきます。
- 難易度は4段階
- クラスチェンジシステム
- 交流コマンド
- 顔あり女性ユニットを倒すことで強制的に仲間に
- 支援効果
- 外伝マップシステム
- キャラロスト
- 村システム
- 宝箱配置
- 扉あり
- 一般人ユニット(ボーナスユニット)
- 3すくみ廃止
- 槍に特徴が
- 武器の種類に棍棒追加
難易度
難易度は4種類あります。
- ソクヌキ:ストーリーとHシーンのみ回収したい人用。外伝マップに行けない。ゲームとしての楽しさはありません。
- シッカリ:サクサク進めたい人用。難易度は標準。ユニットが敗北しても次マップで復活。
- ギリギリ:
難易度はシッカリと同じ。製作者さんが基準としている難易度。一度、戦線離脱したユニットは二度と戻らない(ロスト)セーブは3ターンに1度。 - ガチンコ:敵の強さ、数が増し、経験値は微減。ユニットの復活なし。セーブは5ターンに1度。
ソクヌキが外伝マップに行けないという部分以外で、ストーリーや仲間の違いなどはなく純粋な難易度の違いのみのようです。難易度の詳細は下の「幅広い難易度」に記します。
(追記)
製品版では「シッカリ」の敵は「ギリギリ」よりも弱体化しているようです。
そして、体験版以降は素早い攻略が求められるマップも登場。体験版でギリギリが厳しいと少しでも思った方は、シッカリ推奨らしいです。
成長・章の間
クラスチェンジは基本的にはレベル10~20でアイテムを使うタイプ。
交流コマンドは、章の合間にちょっとしたイベントが見られてたまにアイテム入手などが起こる、「蒼炎の軌跡」にあったシステムです。クラスチェンジイベントや仲間にした女性ユニットのHシーンがある交流イベントも有るようです。
戦闘前には「打ち合わせ」というチュートリアルが用意されています。
外伝マップがあるのが素晴らしい! 外伝に条件があるのかは体験版の範囲では不明。エロシーンは本編のみで回収可能と発表されているのでアイテム回収や訓練、腕試し用といった感じなのかも。選択肢で外伝突入を拒否することも出来ます。
マップ
仲間候補の女性キャラは、基本倒して動けなくして(その後犯して)仲間にします。これはエロシーンの趣向だけの話ではなく、初見でエロシーンを見逃したくないのに仲間の仕方がわからない、ということが起きにくくて良いと思います。
一般人ユニットというのは、倒したら結構な量の経験値とお金をもらえるボーナスユニット。無抵抗ですが、積極的に倒すことが推奨されていて、山賊らしさが出ています。マップ外へ逃げる奴もいるので、素早く進軍するかの駆け引きもありますね。
村システムは村に到達したらアイテムなどもらえるアレです。しかし、こちらが村を襲う側。村を救えなかった敵ユニットが元の配置に戻っていったのは感心しました。
扉と宝箱も今のところはコマンドで開けるだけ。鍵付きの物も後々出てくるらしいです。
自ターン開始時に「おかしら出番ですぜ」と表示されたり地味にシステムテキストが山賊っぽく変更されていて、雰囲気が出ています。
最近よくSRPGStudio製のゲームで見る「敵ユニットの攻撃可能範囲が一目で見られる」システム(スクリプト?)は無いですね。
(追記)
製品版には実装されていますよ!
戦闘
箸休め? の公式動画。
支援効果は少し特殊で、最初の山賊仲間の3(義)兄弟が近づいたら、それぞれ5%の命中、回避アップがあります。他にも支援効果があるキャラが出てくるようですが、本家FEのような隣接会話システムではなさそうです。
3すくみは廃止。初期の山賊3兄弟は当然? 全員斧ですが遠隔攻撃回避率アップ、魔法耐性アップなどの個性的なスキルで特徴付けされています。
その代わり槍に独自の調節がされており、直前に移動した分が攻撃力に上乗せされるシステム。騎馬ユニットの再移動もあり。このシステムはマップ配置やスキルの組み合わせで戦術に幅が出るのでワクワクします。
逆に、武器の種類に追加されている棍棒は移動しないで戦闘に入ると重さ(武器のスタータス)の数値が攻撃力に上乗せされます。
支援の仕様、3すくみ廃止、スキルの雰囲気、槍のシステム。これらでピンと来る人は……まあ、少ないと思うのだけれど、名作SRPG「ベルウィックサーガ」の匂いを感じるのですが、どうでしょうか。
細かい戦闘の仕様では、0ダメージが無くて、どんなに守備力が高くても1ダメージが入ります。聖戦の系譜と同じですが、少し珍しい仕様ですね。「会心」もダメージにプラス5をするというのはちょっと珍しいかな。
男性キャラも女性キャラも容赦なく死亡(または戦線離脱)します。エロゲで女性がロストするというのは本当に英断だと思います。
幅広い難易度
まず白状します。エンブレマー(笑)の私も最高難易度の「ガチンコ」で離脱者をひとり出してしまいました。すまぬ……すまぬ…… と思いながらもニヤリとしている私がいます。このバランスを待っていた!
理不尽な難易度ではないです。この離脱も私のミスが招いたものですからね。命中が簡単に100%にならずに、70~80くらいで頑張らないといけないのも好みのバランスです。
他の難易度も少しやってみました。上にも書きましたが、敵の配置と強さ、経験値の入り具合が変化します。成長率はあまり変わってないような。
「ギリギリ」と「シッカリ」はまさにノーマルといった感じ。経験値もごくごく普通のペースで入りますが、一般人ユニットのおかげでサクサク感が結構あります。
「ソクヌキ」は経験値がすごくて、最初の敵ひとりを倒しただけでレベルアップ。でも、「ゲームとしての楽しさはありません」というほどじゃないような気がするのだけど、どうだろう。
レベルにも上限があるし「簡単なSRPG」の楽しみ方もありそうだけれど。後半になったら変わってくるのかな?
改めて「ガチンコ」は、お助けパラディンポディション(実は主人公。クラスは勇者)を結構使う機会があるくらいの難易度です。わかりにくいかな。楽しい難易度ということです。
無理やり&洗脳・催眠なエロシーン
下半身がムッチリしていて良い。そして、女性キャラの衣装、特にミニスカートが「わかっている」感じでとても良いです(一応、男性ユニットのキャラデザも王道、個性的なやつがいて良い感じです)。
基本的なエロシーンの出現条件は、マップで頑張って女性キャラを倒す→章の終了時に無理やりレイプ→洗脳して仲間に→特定条件(レベル?)を満たすと交流コマンドに新しいエロシーンが。という流れ。
体験版では見れない洗脳後のプレイが気になりますね。
この後女性飛行ユニットの「あの」問題に切り込むイベントが!w
ふと思ったんですが、同人ゲームって大抵の場合抜きゲだから、ゲーム部分に力を入れていてもエロが薄くなくていいですね。
個人的感想・まとめ
FE風のゲームのレビューだとやっぱりこんな風になってしまいますね。直していきたいと……は思いませんけれど。
いつものSRPGとは180度違う悪者の視点。その設定を活かしているエロシーン。独自な部分も多く、それでいて基本がしっかりしているシステム。これを期待するなというのが無理な話です。
がっつりとしたプレイが求められ、手軽にエロを楽しむ、というタイプでは全くありません。
動作の確認も含め、体験版で事前に内容を確認いただくことをおすすめします。
(最も易しい難易度ならば、無双状態でてっとり早くゲームを進めることも可能です)
公式ページに記されているようにSRPGはゲーム部分が重要なので、まずは体験版をプレイしてみましょう(全てのゲームに言えることですが)。
製品版レビュー
7章外伝までプレイしました。いやー面白いですね!
章ごとに撤退戦、耐久戦、制限ターンまで略奪できるマップ、経過ターンが次マップに影響するマップなど、飽きさせない作りになっています。
今のところ派手な武器などが出てこず基本店売りで戦っているので、少し地味な感じではあるのですが。それゆえにか、バランスは本当に良好です。
難易度ガチンコ、ノーリセットプレイの8章開始時点でヒーヒー言いながらも、なんとか離脱者1人に抑えています。
といっても、運が良かっただけでもう2、3人やられてもおかしくない場面があり、2回ゲームオーバーにもなっています。
じっくり考えてプレイしてるので1章で結構疲れちゃいますが、個人的にここまで戦闘が面白いSRPGは久し振りですね~。
ネタバレになるので詳しくは言いませんが、ストーリーもちゃんと戦争(対山賊だけど)政治などの重厚さがありつつも、山賊ならではの軽い感じもあり、よく出来ています。
仲間になったキャラも、よくメインストーリーの会話に参加して来ます。特に男性キャラは、思想や利益、忠誠で付いてきてキャラも立っているので、女性キャラよりも愛着が湧く不具合がw
エロシーンの傾向は、いまのところ街の住人や山賊仲間の前で犯したり露出させたりするシーンが多いですね。仲間後の洗脳エロも、まだ2人しか見ていませんが、そういうシーンが多いです。
作者様の前作「ボクのために戦って負けて犯されて!?」のキャラが結構出てきます(上のソフィもそうみたい)。
前作主人公のピックル君のキャラが良いし、ゲームもちょっと変わった感じで面白そうですね。
ver.1.08
クリア後のマップが追加されました。4章+外伝2章とかなりのボリュームです。
販売ページです。
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